ENT 044 The Crossing 光の意志 

後にやはり昇華した(実体を持たない)異星人のオルガニア人にも身体を乗っ取られるトリップ。
このエピでは別の光のような異星人(名前不詳)が人間に入り込む様子も演じなくてはならず、それならやっぱConnorでしょという具合に抜擢されたかという脚本となっているように思える。
(TrekWebの批評家さんも同意見のようです)

異星人は巨大な(直径500m)の宇宙船の中で光となって浮遊していて、実体がないゆえスキャンしても生命反応が現れなかった。
で、母船では生命維持装置以外殆ど止められた状態なのに何故かエンジンが動いたシャトルポッドに、船長、トリップ、マルコムが乗り込んで調査にでかけたところで、故意か偶然か、トリップに異星人が入り込む。
このときのお顔の演技がですね、絶妙なわけです。
これはもう、Connor君あなたしかできないでしょうという、そういう演技です。

そのためか、後にマルコムに異星人が入るシーンでは、首から下のショットでごまかしています。多分、DominicがConnorと同じような演技ができなかったのでしょう(笑)
それを裏付けるかのごとく、トリップはもう一度乗り移られるシーンがあるというのに、ホシ以下他のクルーは乗り移られる瞬間すら出てきません。
(単にいちいちやってたら長くなって面倒なだけかもしれませんが)

例外はトゥポル。彼女に乗り移るシーンは真正面から異星人が向かっていっています。
しかしご安心を。ヴァルカンは顔の表情が乏しいのが普通なので、乗り移った瞬間の演技は必要ないのです。(それに旨い事CM挟んでるし)
彼女から異星人が出て行く瞬間のみ、トゥポルはちょっと切ないような顔をします。Joleneなりの精一杯の演技かと思います。

終盤、乗り移られていないクルー全員がキャットウォーク(またかよ)に避難するのですが、実はトリップには異星人がまた「いつの間にか」乗り移っており、その状態でこそこそ何かしています。
フロックスとトゥポルが改良したスキャナでクルーをチェックし、乗り移られたクルーは自室拘束されているのに、「キャットウォークに入る人全員をスキャナで再確認しなかったのか」という疑問がわきますが、それ以上に「異星人がキャットウォークのオスミウムが苦手で入ってこられないらしい」といっていたのにも関わらず、何故トリップがキャットウォークに入れたかという疑問も起こります。
「乗り移ってしまえば大丈夫なんだよ」ってか? そんな説明だれもしておらんぞ、コラ。

ともかくも、地球人が自分の船を守るべく相談しているのを盗み聞きした偽トリップは、トラヴィスをぶん殴ってキャットウォークから出て行き、フロックスがやろうとしている事を阻止しようとするわけです。

フロックスに与えられたミッション:
船長の発案で、死んだ人間の中では異星人は生きられないだろうと、二酸化炭素を船内に充満させて、自室拘束中のクルーを20秒ほど窒息させる。
しかしこれ、立っていたりしたら床に頭を打って死んじゃうかもしれないのに、乱暴だね全く(笑)

ちなみに前説を裏付けるかのごとく、Lindaはここでも窒息する瞬間の演技はエキストラ同様与えられず。Dominicが代表で窒息演技をしておりました。
さて、結局作戦がうまくいって、異星人が出て行ったあと船を急発進させ、後尾魚雷で敵船撃破でめでたしめでたし…。
窒息したクルーも一人のこらず生還。
うーむ。それでいいのか?
かなり疑問が残る終わり方ですな。

ストーリーはいまいちでしたが、トリップは今回も出番が多くて楽しませてくれました。
ただし、ご本人はちょっと不幸な体験をした模様。
それは、最後のシーンでのこと。以下、そのシーンを再現。

ターミネーターのT-2000かと思うような無表情の偽トリップは、いきなり背後からフロックスを襲って、アクションシーンへ突入します。
何度目かのフロックスのアタックで頭突きを食らうトリップ。そのまま床に倒れこみます。
が、数秒後ゾンビのようにむっくりと起き上がって、またフロックスの作業を止めようとし、結局は二酸化炭素ガスを吸って気を失います。
この後、倒れたトリップから異星人が「ホストが死んだから出て行くわ、ちぇっ」という事で出て行きます。そのお顔、右の眉毛の底辺あたりに傷が。でも何か妙な感じがします。

恐らく「EVスーツのヘルメットによる頭突きでの負傷」という事なんでしょうが、いつものメイクならばもっとハッキリとした「怪我」とわかる見た目(例えば、眉毛を縦に真っ二つにしちゃう傷とか、もっと赤い色の血)になっていると思うのに、傷の色は黒っぽいし位置は眉の形に添っていて照明の当り具合によっては良く見えないしで実に判りにくいのです。

ちなみに、フロックスのスタントダブルとConnorの頭突きシーンは、実際には当たっているように見えませんでした。(ScottやConnorはスタントを自分でこなすというのは、いろいろな人から言及されているので、トリップはConnor本人で間違いなさそうです)
まあ、本当にあたっちゃったテイクを使ったら痛々しすぎますよね(^^;
今回のメイクさんはリアリズムを追求する人だった…んなわけない。監督や演出が認めないでしょう。
という事は、その状況で撮影せざるを得ない理由がほかにあったと考えるのが妥当ですね。
で、「これはマジで負傷したのではないか」という結論に至りまして。

その理由は、次のエピのレビューにて明らかにいたします(笑)

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