人の苦労も知らないで 

スターゲイト アトランティスのプロデューサーでライターでもあるJoseph Mallozziの昨日の日記を読んでいてちょっと考えた事。
Joeはほぼ毎日前日のコメントに書かれた質問を取り上げては、時には真剣に、時にはさらりと得意のジョークでかわしたりして答えている人。
Anonymous #3 writes: “Just what does Keller bring to SGA that Beckett could not?”
My Name is Scott answered: “HOW MANY times to people have to be told that Weir and Carson were NOT gotten rid of FOR Carter and Keller. The decision to bring Carter and Keller was made AFTER the decision to rid Weir and Carson… why is this hard to get?? Wow!”
Joeは、引用していない残りの部分から「Dr.KellerがDr.Beckettの後任としてはふさわしくない」という質問者の意図を読んだ模様。回答として”My Name is Scott”という人の同日のコメントを引用して済ませています。(Scottと同感だよという事でしょう)
そして、その内容はというと「WeirとBeckettを追い出すためにCarterとKellerが起用されたという話題は、もういい加減ウンザリ。CarterとKellerの起用は、Weir達の降板が決まった後で出た話じゃん。なんでそんな事もわかんねぇのかよ??」とあります。
まぁ、こういった話は「誰の話を信じるか」という事に尽きるので、Joeが言ったとおりだと思えばそうなんだろうし、怪しいと思えばそう思えてきます。
Anonymous #4 writes: “This is not an attack on jewel Staite, casting her as a junior doctor or a junior scientist or junior archaeologist may have worked but this is frankly ridiculous.”
Answer: So, you buy the near-instantaneous travel through a wormhole? You buy the life-sucking aliens? But you have a hard time accepting the possibility of a young virtuoso?
別の質問者は「Keller役のStaiteを攻撃する意図は無いが、彼女を医師として起用したのはどうか」と彼女の(役柄の設定の)未熟さがBeckettに比べて見劣りするといいたいようです。
しかし、この質問が(偶然か故意か?)最初の質問にあった疑念を晴らすような結果になっています。
その理由として一番に考えられるのは、Keller起用のためのBeckett降板であるなら、用意周到に製作側が準備をするはずで、少なくとも彼が番組から消える前にKellerと何度か関わり、視聴者がKellerにも信頼を置けるようなエピソードを書くだろうという事。
何しろ、ものすごい前から張ってある伏線を使う番組なので、そんな簡単な事ができないはずが無いのです。
ただ、Carterに関しては、SG-1が終わる前から、一応は「McKayに絡んで」という事ですが出てきているので、CarterがWeirを追い出したと言われても仕方ないんですが…。
確かにBeckettは皆(番組視聴者をも含む)から信頼されていた人だっただけに、誰が後任になっても厳しい立場だろう事は容易に想像できる訳で、ひょっとしたら製作側も「彼女ではちょっと弱かったかなぁ」と思っているかもしれないです。
といっても、まだシーズン4がはじまったばかりなので、これから彼女が活躍するよう脚本が書かれている事を期待しています。
(シーズン4は全く観ていないので勝手な想像ですが)Staiteは童顔なので天才的な医師に見えるようにキャラを作ってあげないとダメでしょうね。
それにしても、2番目の質問に対する答えは(確かにその通りなんですが)いつに無く攻撃的に感じます。
 ワームホールで一瞬にして移動できる事を信じるんでしょ?
 生命を吸い取る異星人を信じるんでしょ?
 なのに、若くて卓越した技術の持ち主の存在を信じないの?
ええ、ごもっともですとも。
そもそもSFどころか、舞台芸術や演劇というものは、そこにある「設定」を信じなかったら実に馬鹿馬鹿しいものになるわけで、例えば撮影風景を思い浮かべてみても、視線の先に巨大な宇宙船があるかのように演じなさいと言われた俳優が「ハァ┐( ̄ー ̄)┌」なんて言ってしまったらそれでオシマイ。
信じた者が楽しめる、それでいいじゃないですか。
私からもうひとつ付け加えさせていただくとしたら、次のことばを。
「ペガサス銀河の全員(異星人もWraithも)が、標準的な英語で普通に会話しても変だと思ってないんでしょ?」
さて、こうした質問について製作側は、単に悪意のこめられた批判とは思わず、視聴者がより良いものを求めている結果の意見だととらえているように感じます。
きっと「視聴者の要求の高さ」と「製作側の努力」が番組クオリティの高さの証に繋がっているのでしょうね。そしてSG-1のように多くのファンを抱え、10シーズンも続くような凄い番組ができるのではないでしょうか。
それにしても、毎日寄せられる質問やコメントは好意的なものが圧倒的ではありますが、殆ど毎日かかさず対応しているJoeってすごいと思います。
(もちろん、すべては番宣のためにやっていて、実はギャラももらっているんだろうという穿った見方もできなくはないですが、私はそうは思いません)
ちなみに、私が訳した文が正しいかどうかは保障できません(笑)
なお、「ものすごい前から張ってある伏線を使う」件については、各レビューで気がついたら触れるよう心がけていますが、気づいていないものも多々あるかと思います。

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